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2022.07.19

お洗濯時の色移り! ソーピング不足ってなぁに

夏が終わりの時期は特に、ご家庭で洗える衣類が増えるせいか?
「洗濯したら、色が移ってしまいました。」なんてご相談をよくお受けします。

最近では色々な衣類をご家庭でお洗濯される方も多いので、いままで以上に色移りのトラブルには注意したいですね!
さて、今回は色移りのメカニズムについて、少しお話したいと思います。

色移りのメカニズム
現在衣類に使われている染料にはたくさんの種類があります。
染料は一般的には、水に溶けて、繊維の中に浸透し、繊維の分子に強く吸着して、化学反応によって、結合する事で色が定着しています。

もともとの染める前の生地は白に近い色ですから、染まりやすい染料を選んで、いろんな色に仕上げていくんですね。

生産工程では、余分な染料を落とすための、ソーピングという工程が必ず行われています。
ここで、しっかりソーピングをされた衣類には、色移りなどの心配はないのですが・・・
ソーピング不足のまま商品として販売された衣類は、お洗濯や汗をかいた時に、余分な染料が落ちてしまうんです。
これが、色移りとなってしまうんですね。(+o+)

海外で生産された、色鮮やかな衣類などは、日本と文化が違う事もあり、染色が弱い衣類をたくさん見かけます。
特にヨーロッパ方面で生産された衣類は、日本と気候や服に対しての考え方などの違いなどがありますから、なかなか一筋縄ではいかない物が多いですね。

日本に正規輸入された衣類は、販売される前にアパレルメーカーさんが、たくさんの試験をしてから、お店に並びます。
試験の中に、染色堅牢度(せんしょくけんろうど)試験というものがあるのですが、1級から5級までの等級があります。
日本の基準は海外と比べると少し厳しい、4級以上とJIS規格で、決まっているんですよ。

試験をされた衣類は、必ず日本語の表記のタグがついていて、アパレルメーカーさんの連絡先が明記されています。
いわゆる、「正規輸入品です!」っていう補償みたいな物ですね。
だから洗濯絵表示が2枚ついているんです。
メンテナンスする時は素材にもよるんですけど、基本的には、日本語表記のものを参考にしてくださいね。

あと、生地自体には問題がなくても、付属品などから色が出てしまう事があります。
例えば、ボタン、テープ、レース、パイピング、部分皮革などなど・・・
(先日も、ボタンから色出した衣類をお預りしました。)

でも、表示通りにお洗濯して、同じ生地や付属から、色出が起きた場合は、メーカーさんが相談に乗って下さる事が多いんですよ。

多種多様な衣類が出回るなか、ファッション重視だけじゃなく、しっかりとした製品が出回るようになるといいですね。

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