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2022.07.25

お洋服のポイントを決める、ボタンに注目♪

色んなサイズ・形があって、お洋服のデザインを決めるボタン。重要なポジションですよね。
今回は、衣類についてるボタンのお話をしたいと思います。
ボタンの歴史は、エジプト、ギリシャなどで発掘された、紀元前4千年のもので、権威をあらわす印章、バッジとして用いられていたそうです。
その後、ヨーロッパに伝わって、身体に布や毛布を巻きつける時の留め具として、動物の骨や角、貝などを使っていました。
18世紀のフランスでは、リューバスボタンと呼ばれた、メッセージボタンが流行し、ボタンに絵や文字に特別の意味を込めて、恋人たちが愛のメッセージを伝え合う為に使われていたそうですよ。
日本でボタンと言われるようになったのは、江戸時代中期頃ですね。
ボタンの語源はポルトガル語が一番有力な説と言われていますが、いろんな素材から出来ているので、じつは製造方法や用途なども異なるんですよ。

ポリエステルボタン
成型方法によっては、貝や水牛などに似た天然調の材質を出す事ができるボタン。
でも、じつはプラスチックなんです。
作り方は、金太郎飴みたいに輪切りにしていく方法や、板状に切ったところを丸くくり貫いていく方法。
シリコンゴムで模りをして、ポリエステル樹脂を流し込むと、好きな形なったりします。
なので、変わった色合いや形を自由に作る事が出来るそうです。

アクリルボタン
石油から作るメタクリル酸樹脂が主原料のボタンです。
透明性のよさを生かすボタンなので、染色などはあまりされません。
パール箔を入れると、パールボタンになったり、ガラス調のボタンとしてよく使用されています。
昔は、パールの輝きを出す為に、太刀魚の鱗を使用していたとか。

貝ボタン
オーダースーツやコットンシャツに使われる事が多い、貝ボタン。
今では、レプリカを作る事も出来るようになったそうですが、やはり本物の輝きは素敵ですね。
白蝶貝、黒蝶貝、高瀬貝、などなどの貝殻で作られています。
高瀬貝は、淡く白に近いレインボーカラーが特徴で、白蝶や黒蝶は2枚貝で、最高級品といわれているそうです。
天然素材なので、どうしても割れやすいのが難点。
でも、貝独特のひんやりとした感触や輝きで、お洋服を際立たせてくれますね。

くるみボタン
服と同じ布などで、表面を包んだボタンのことです。
ベルベットや多色プリント生地をくるんだりして、作られる事もありますね。
ボタンの芯はアルミニウムが使われている事が一般的ですが、19世紀以前は、木や角などが使用されていたそうです。
稀にくるみボタンを作る時に使用された、接着樹脂が溶け出してくる事があります。
白く粉をふいたような感じは要注意ですね!
以前、手芸店で購入したくるみボタンキットで、「ガチャン!ガチャン!」と必要個数以上にくるみボタンを作った事があります。
作りだすとはまっちゃうんですよね~。(笑)
いろんな服をメンテナンスする中、たくさんの変わったボタンを見てきました。
染色が弱く、クリーニングするだけでボタンの色が落ちたり、デザイン性を重視したボタンを見ると、「おっと!」と身構える事もあります。
普通はアルミ箔や、ボタンカバーをつけて、施術するんですが、作業工程を考えると、一度取り外して、作業する事もしばしば。。。
お洋服の一番いいポジションを陣取ってるボタンですから、大切に扱わないとね♪

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