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2022.07.25

急な雨に濡れただけなのに、染みが出来ちゃった!

毎年、梅雨の時期に相談があるトラブルと言えば・・・
「雨に濡れただけなんですけど、染みが出来てしまいました。」っていうご相談です。

水に濡れて、色が変わるとチョット不安になるけど、元に戻らないとなると、
「なんで???」って感じですよね。

しかもこのトラブルって、アセテート素材やレーヨン素材に多いんです。
トラブルに陥らないためにも、素材のことをちょこっと詳しくなっちゃいましょ!

アセテート素材の特徴
第一次世界大戦後、ブリティッシュ・セラニーズ社によって生産が始まり、
日本では1950年から工業生産されるようになりました。

アセテートは木材パルプ(セルロース)を原料に、酢酸を反応させた
アセチルセルロースより作られる繊維質です。
アセテートとトリアセテートの違いは、酢酸セルロースの酢酸化度の違いによる
名前の違いからで、トリアセテートはアセテートに比べ、
酢酸の度合いが大きいので、その性質は合成繊維に近いと言われています。

アセチルセルロースをアセトンに溶解させ、これを細かい穴から噴射して、
熱風を用いて乾燥させることで繊維に整形されます。
この繊維が寄り合せて糸にする事で、適度な吸湿性を持ち、
また美しい光沢がある絹に似た風合いを出すことができるそうです。

やわらかく素材感が得られる事から、衣服の素材として利用されていますが、
伸張や摩擦に対する耐久性はそれほど高くなく、
高級ファッションの一部に利用されている事が多いですね。

あと、身近な物だと、タバコのフィルターにも使われているそうです。
熱を加えても嫌な臭いを出さないという性質もあって、
タバコの味を変えない素材として利用されていますね。

また、成分解性があり、例えば自然環境に放置された場合に、
殺菌などの微生物によって分解される事から、
環境負荷が一般の合成繊維よりも低いという利点もあります。

難しい言葉が並びましたが、着用で気をつけないといけない事は
マニキュアの除光液やシンナーなどはつかないようにしてくださいね。
除光液に含まれるアセトンが生地を溶かしてしまいますよ!

また、除光液とまでいかなくても、酢酸の影響を受けやすいので、
お酢やマヨネーズ、ドレッシングなどにも注意が必要ですね!

レーヨン素材の特徴
シルクが非常に高価な為、ヨーロッパの貴族にしか手に入らず、
一般市民には、なかなか手が出ないものでした。
1884年にフランスのシャルドンネ伯が硝酸セルロースを作ったのがレーヨンの始まりです。
でも、硝酸セルロースは大変燃えやすく、危険な繊維でした。

1898年にビスコース溶液からレーヨンを製造する方法が発明され、
1905年にはイギリスのコートヒルズ社がビスコース法によりレーヨンを工業生産を始め、
爆発的な人気となりました。

じつは日本で一番最初に製造された化学繊維で1918年から
帝国人造繊維(帝人)で製造されました。
また、東洋レーヨン(東レ)などもレーヨン製造を行い、
日本の多くの繊維会社がレーヨン製造を行っています。

レーヨンの原料は木材パルプのセルロース部分をアルカリ処理して、
薬品に溶かした物を、繊維にするので、再生繊維と呼ばれています。
再生繊維は主成分が綿などのセルロースと同じなため、
土に埋めると分解・消滅してしまいます。

レーヨンは光沢感があり、ドレープ性にも優れています。
ただ、シワになりやすく、水に濡れると乾燥時の50%~60%の強度がダウンします。
中には目に見えて、ぎゅ~~んと、生地が縮んでしまう物もありますね。

身近なものだと、婦人服や裏地などにもよく使われていますよね。

レーヨンとアセテートはパルプを原料とする点では同じですが、
まだ、アセテートの方が水に濡れても強度低下が大きくありません。

紙(パルプ)が水洗いできないのと同じようにレーヨンを、
水洗いしてしまうと弱くなってしまいます。
なので、雨に濡れただけで染みができたり、染み抜きで水染みを作ったりするんですね。

だから、染みになったら、何も触らずにプロにお任せしてくださいね!
でも、まずは濡れない事が一番ですね!(*^_^*)

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あと、雨でも、酸性雨には注意してくださいね!
木々を枯らしたり、植物の色が抜けたりと問題があることは知られていますが、
お洋服にも悪影響を与えて、繊維がボロボロになってしまう事があるそうです。

こうなってしまうとお手上げ状態ですから~\(◎o◎)/

その他の繊維の特徴を知りたくなったらコチラ

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