2022.07.25
ファッションの移り変わりとテキスタイルケア業について
洗濯の歴史
洗濯の歴史は、古代エジプト時代にまで、さかのぼると言われています。
紀元前2000年頃のお墓の壁画にも洗濯風景が描かれていたそうです。
人類が衣類を身につける理由は・・・
1. 身体を保護するため
2. 気温の変化で直接人体に急激な影響を与えないように、体温調節をするため
3. 装飾などで、自己表現するため
と言われています。
人類は、動物と同じで体についた汚れや異物は水ですすぐ事で、
落とせるという事を体験して学んだと言われています。
その経験が、衣類に付いた汚れも、水ですすぐと落とせるといった考えになったそうです。
日本での洗濯というと、「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは・・・?」の、ももたろうの昔話にも出てきますよね。
そう考えると洗濯は、大昔からあったんですよね。
その後、1769年の産業革命の始まりで、繊維産業は一気に発達したと言われています。
いままでは、身体を保護する目的で身につけられていた衣類ですが、
だんだんと自己表現の一つとして、発展していきました。
ドライクリーニングとは?
ファッション性の高い衣類が作られていくと、なかなか水洗い出来ない衣類が増えてきました。
そこで、考えられたのがドライクリーニングなんです。
じつは、ドライクリーニングは、偶然に発見されたと言われているんですよ。
いろんな説があるようですが、一番有力なのが、仕立て屋ベランの説だそうです。
『テーブルクロスにこぼしたランプの油が、乾くとその部分だけがきれいになっていた』
もちろん、発祥はファッションの街フランスですね♪
日本では、第二次世界大戦後、一気にクリーニング工場が発展しました。
戦後の衛生環境が大きく影響を及ぼしていたそうです。
この頃の素材と言えば、綿・麻・絹・毛だけだったんですが、
1960年代になると化学繊維が普及してきました。
いまでは、レディースのスカートなんかにもよく使われているポリエステルは、まだまだ歴史は浅いんですね!!
化学繊維の普及にあたって、水洗い出来ない衣類がどんどん増えていきました。
また、1990年代になると、いろんな加工が増えてきました。
例えば、コーティングやボンディングや顔料染めなど。。。
衣類が多様化していき、個性豊かなファッションが人気になっていきます。
繊維の種類が増えた上に、今までにない加工が施されてたりと、
クリーニングでは対応できない衣類が増え続けてます。
そこで必要とされるのが、テキスタイルケア業と言われる、ファッションメンテナンス業です。
テキスタイルケア業について
テキスタイルケア業が必要な衣類を、難洗衣料と呼ばれています。
今までのクリーニングでは対応が難しい物。
つまり、1点づつのオーダーメイド感覚メンテナンスが必要とされていますね。
難洗衣料は、お家で洗えるドライクリーニングマークの衣類とは、また違います。
例えば、皮革と布のコンビだったり、ドレープが豊かにデザインされたスカートだったり・・・
エナメルやシルバーなど、いままで衣類として使用されなかった素材のお洋服もそうです。
最近お預かりした難洗衣料といえば・・・
雨に濡れただけで、色出を起こしてしまったスカート。
染色弱すぎです(+o+)
皆さんも、お家で洗って失敗した経験てありません?
そういったお洋服を修復するのがテキスタイルケア業なんです。