2022.07.25
一番身近な天然素材、コットンについて詳しくなりましょう
コットン素材について
綿(コットン)の歴史は、インダス文明の頃のインドが原産国といわれています。
日本に伝わったのは、平安朝初期に、シルクロードを通って、中国から伝わったと言われているそうです。
綿はハイビスカスと同じような黄色い花を咲かせます。
黄色い花は、やがて紅色に変わり、数日で落下した後、子房が熟し、コットンボールと呼ばれる綿の実になります。
コットンボール(綿の実)を見た事ありますか?
真白なわたが、ついてるんですよ(*^^)
コットンボールは長い木綿繊維と、短い地毛からなっています。
その長い方を紡いだものが綿糸になるんです。
ちなみに、短い地毛は、溶解してキュプラなどになります。
綿繊維は、同一種の植物から採集されますが、産地や栽培環境によって、繊維の質に違いがあるって知ってました?
じつは、細くて長い繊維ほど、上質とされていて、光沢があったり、柔らかな風合いを持ってます。
また、繊維の質によって、高級ドレスシャツになったり、シーツになったり、製品になる時に違いがあるんですね。
以前、綿工場に見学に行ったことがあるんですが、 実際にいろんな産地の、コットンボールから、繊維を引っ張ってみると繊維の長さが全く違う事に驚きました。
原産国によって、綿の品質は分けられるんですね!!
綿の中でも、一番高級素材と言われているのが、Sea island cotton(海島綿)です。
西インド諸島の6島で栽培されていて、英国王室や、ヨーロッパの貴族に愛用されています。
映画007シリーズのジェームス・ボンドが着てたりもします。
ここ数年、人気が出てきたシー・アイランド・コットンですが、ブランド綿なだけに、偽物も出回ってるとか+o+)
ちなみに、本物には、必ず絵柄の織ネームが縫い付けられているそうです。
さて、綿の性質はというと、1本1本はよじれたリボン状をしています。
断面は、空豆のような形をしているんですが、真ん中には、ルーメンと呼ばれる穴があいていています。
まるで、つぶれたストローのような形をしてるんですよ。
よじれたリボン状なので、繊維同士がからまりやすいので、紡糸しやすいんです。
そういえば・・・綿工場見学の時に、生産途中で糸が切れても、結び目がなく繋がって糸になってました!
素材の特徴は、肌ざわりが良い、水になじみやすい、保湿性に優れるなどと言われています。
これって、なんでそう言われているか、知ってますか?
★ 肌ざわりが良い ★
繊維の先端が丸いので、肌への刺激が少ないんです。なので、赤ちゃんのお洋服は綿素材が多いんですね!
★ 水になじみやすい ★
植物が原料となっているので、水分を吸収するように、汗をいっぱい吸ってくれます。
「親水性がある」って事は、「色が染まりやすい」って事に繋がります。
だから、綿素材のお洋服って色んな色があるんですよね~!!
★ 保湿性に優れる ★
これは、ルーメンのおかげ!繊維の芯が空洞なので軽く、空気の層があるので温かい空気を含んでいます。
あとは、水に濡れると強いので、家庭洗濯がしやすかったり、漂白にも強かったりしますよね♪
取り扱いが比較的簡単なので、ご家庭で洗われる衣類の代表だったりしますよね。
余談ですが・・・「シミがついたら、すぐ漂白剤!」はNGですよ!
季節を問わず、着用頻度が高いコットン素材!
肌になじむお気に入りのアイテムを見つけたいですね♪